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BioKids Blog (beta)

Coot 0.6 RELEASE!!

長らく0.6pre1だったCootですが、0.5.2からほぼ一年経ちようやく0.6がリリースされたようです。
インストール方法は以前と変わらず、Vine 5.0にはCentOS4用のバイナリが使用可能でした。新機能は以下のようです。
  • User-defined clicks
  • SHELXL interfaces allows the user to modify the input before running the SHELXL executable
  • Now compatible with Zalman M220W (註:ウワサの立体視液晶画面)
  • Post-manipulation function hook added
  • "Sphere" (residue selection) refinement
  • function to (re-)calculate probe dots around a give point
  • monomer and residue selection dipoles
  • Interactive map sharpening
  • LINK bonds are are now represented
  • "Backrub rotamers" at low (2.7 or worse) resolution
  • Baton build parameters (e.g. "backwards") now have a GUI
  • Move waters to surround protein
  • rotate/translate zone by residue ranges
  • Rigid-body fit by residue ranges
  • Multi-select on reading coordinates is enabled
  • Immediate access to coordinates from CIF dictionaries that contain coordinates (no need for LIBCHECK in such cases)
  • Nudge-residue (bound to Ctrl-arrow keys)
  • A dialog has been added from map averaging
  • Rename residue
  • その他、改良点多数・・・
・・・もはやモデリングツールと言うより精密化モデリングツールって感じですね。私は0.6pre1を使ってましたが0.5.2からアップグレードする方は激変ぶりに驚くかも(^^)。

年会終了

関西学院大学で開催された結晶学会2009年年会が無事に終了しました。今年は通常より若干多めの300人ほどの参加ということで盛況だったようです。
運営に関わった方々も参加された方々もお疲れ様でした(^^)。来年は60周年記念で大阪大学で開催されるそうです。
学会とは関係ありませんが、関学、キレイでしたねー。芝生がなんかハイソな感じがしました。夜はライトアップされてたし。

嗚呼、全自動はユメじゃない

先日久しぶりにPFでの放射光実験に行ってきました。
実は、初めてのPF-ARでの測定です(^^;。せっかくなのでサンプルチェンジャーロボット(PAM)も使わせていただきました。
PAMでの測定はその気になればループセンタリング(画像処理でクライオループの中心を自動で探す)というようなこともでき、データ収集まで自動で行うことも可能なようですが、今回は初めてだったので途中からロボットを使うことにしました。
早い話が、人が交換する部分をロボットにしてもらおうという単純な使い方です。サンプルの詰め方やらロボットの使い方やらを一通りレクチャーしてもらい、いざ実験。
実験スケジュールの都合上、スタッフのいない早朝からロボットを使うことになりましたが、教えてもらったとおりの操作でスタッフの手を借りることなく簡単に切り替えられました(^^)。このあたりはまた後日レポートしたいと思います。

通常、測定中にデータ処理を行うと思いますがこの部分も最近はCCP4によって自動化が進められています。MOSFLMやXDSを使うデータ処理プログラムXIA2、MOLREPやPhaserを使うMrBUMPやBALBES。今回、それなりにいいデータがとれたにも関わらず、分子置換で解が決まらなかったのでこれらに頼ってみました(^^;。
データはそれなりに良かったのでXIA2での自動処理はあっさりOK。まあ、HKL2000でも問題なく処理できてたので参考程度。その後、測定中にかなり頑張った分子置換(数時間頑張って決まらなかった・・・)をBALBESで流したところ2時間ほどで解を見つけてくれました・・・ホンマかよー、って思ってたら「解である可能性は99%」とえらく自信たっぷりな様子。計算してみると溶媒含量が73%ぐらいだったので微妙だなーと思いながらちょっとモデル修正&REFMACをかけたところR-Freeも34%ぐらいまで下がり、おやおや決まっとるやないかー、という結果になりました。

以前、BALBESを試したときも解は決まり、そのときは手でやる方が早かったのですが、今回は手で決められなかった解を見つけてくるという優秀な結果(私がダメ夫という説もあり)。弁解するわけではありませんが、MOLREPのスコアも決して高くなく、手でやってたら「決まってないなー」と無視するような状況でした。MOLREP派の私としては「うーん、やっぱりMOLREP優秀よのぉ」という感じ。

そんなこんなでロボット→自動構造決定。大型IPを手で交換してた時代からこんなところまで来てしまいました。いやはや恐るべし。ロボットは使うのが難しいし(全然難しくないっす!)、スタッフも忙しそう・・・とか自動プログラムなんかより自分でガリガリやる方が早い!と思っている方々。たまには最新技術も使ってみては?というお話でした(^^)。

ちなみに今回のデータは、分子量17000程度のタンパクで空間群はP6122。分解能は3.2程度でRmergeは10-13%程度。こんなデータでもそれなりに自動でできてしまうのだからオドロキですね。使用したプログラムはBALBES 1.0.0。CCP4 6.1.2に添付されているのは0.0.1と古いので追加インストールしました(Wiki参照)。

32GB USBメモリ

ちょっとUSBメモリが欲しいなと思って調べたら、今や32GBが1万円を切る値段で買えるんですね。
驚きました・・・
CCP4も巨大化してUSBメモリ上に環境構築など出来ないのかなと思ってましたが、余裕ですね(^^;。いやはや。
いや、それだけなんですが。

PHENIX 1.5

連休と引越(別に所属が変わったわけではありませんが)が重なり久しぶりの更新になりました(^^;。
CCP4BBによるとPHENIX 1.5-2がリリースされたようです。PHENIXダウンロードのページからダウンロード可能です。ファイルサイズが300MBと巨大なので注意!
今回はVine 5.0上にlinux-2.6版をインストールしてみましたがあっさりインストール可能でした。また、インストールにかかる時間が短縮されました。実はPHENIX自体をほとんど使ったことがないのでプログラムの内容まではフォローしてませんが・・・
最近、PythonでのWebアプリ開発をしてるのでほとんど構造解析してません・・・たまに結晶化とか。

Intel X25-Mを載せる(職場編)

自宅用に買ったSSDのIntel X25-Mの性能が驚くべきモノだったので、職場用のWinXP PCにも導入してみました。
職場で使っているPCはE8400なのにディスクアクセスでもたつくことが多かったので、ディスク周りの性能アップを狙いました。結果は予想以上の性能。あと、今まで使っていたHDDの遅さに愕然・・・
参考までにCrystalDiskMark2.2(100MB)の結果を載せておきます。
環境:
CPU: Core2 Duo E8400 3GHz
RAM: 4GB DDR2 800
M/B: Shuttle SG31G2
Intel X25-M 80GB (34nm; 不具合修正済みファーム)
   Sequential Read :  249.582 MB/s
  Sequential Write :   90.564 MB/s
 Random Read 512KB :  186.778 MB/s
Random Write 512KB :   90.710 MB/s
   Random Read 4KB :   22.554 MB/s
  Random Write 4KB :   66.421 MB/s
参考:HGST 160GB HDD
   Sequential Read :   55.444 MB/s
  Sequential Write :   49.352 MB/s
 Random Read 512KB :   21.930 MB/s
Random Write 512KB :   23.060 MB/s
   Random Read 4KB :    0.283 MB/s
  Random Write 4KB :    0.888 MB/s
こんな感じでした。いやー素晴らしい(^^)。
実際、これまでXPが起動してからディスクアクセスが落ち着いて使用可能になるまで2-3分(もっとかも)ぐらいかかっていたのですが、換装してから待ち時間はほとんどなし。Visual Studioの起動も短縮されて、体感速度も大幅アップしました。
いやはや。

XZ圧縮形式を試す

gzipよりも圧縮効率が大きく向上した「xz」というフォーマットが正式に使われはじめているようです。
このフォーマットはLZMAという圧縮フォーマットを正式にXZとして公開されたものらしくこのXZフォーマットはtar 1.22からサポートされているようです(Vine 5のtarは1.22なので使えるはず)。
詳しくはこのへん
そんなわけで、イメージファイルをXZ UtilsのXZコマンド(4.999.9beta)で圧縮してみました。今のところまだβ版なので使用に注意してください(サイトによると4.999.9betaが最終βリリースのようで、まもなく5.0.0をリリースするとのこと)。使い方はgzipと同じです。
 % xz *.img
で圧縮されます。
圧縮テストは以下の環境で行いました。
  • SPring-8 MarCCD 225HE オリジナルサイズ18MB(18878464bytes)
  • CPU:Core2 Quad Q6600(3GHz;OC)/RAM DDR2 4GB
  • Vine Linux 5.0
  • XZ Utils 4.999.9beta
圧縮は結構時間がかかり、上記の環境で1枚あたり12-15秒ほどかかりました。4枚圧縮でXZ,BZIP2,GZIPで行った結果は以下の通り。
  • XZ: 9.3MB, 8.7MB, 10.1MB, 9.4MB; Ave. 9.4MB
    (圧縮:12.5sec/frame; 展開:1sec/frame)
  • BZIP2: 8.5MB, 7.8MB, 9.4MB, 8.6MB; Ave. 8.6MB
    (圧縮:2.5sec/frame; 展開:1sec/frame)
  • GZIP: 13.0MB, 12.0MB, 14.3MB, 13.2MB; Ave. 13.1MB
    (圧縮:1.4sec/frame; 展開:0.3sec/frame)
「おぉ、XZって素晴らしい!」って結果になると思ってましたが、BZIP2の方が圧縮率が高い上に圧縮時間も短いですね(^^;。イメージファイルはBZIP2の方が適してるのかなぁ?
これはあくまで私の結果ですので、もっと違う結果になる!というデータがありましたらコメントお寄せ下さい。

Intel X25-Mで遊んでみました

以前自宅用に買ったCFDのSSDの性能があまりにあんまりだったので、トウキョウに出たついでにIntel MLC SSD 80GBのX25-M Mainstream SSDSA2MH080G2C1(34nmのほう)を買ってしまいました。ドスパラで25800えん。
家でこれまでのシステム(WinXP SP3)をそのままコピーして起動。
まだ使い始めて数日ですが、SSDにありがちなプリフリーズ(いわゆるプチフリ)も起こることもなく快適になりました(^^)。以前のSSDではアクセスが遅かったのでHDDに待避していた個人フォルダもSSDに移してみましたが、XPログオン後などの待ち時間が激減し、体感速度が相当向上しました。
残念ながら私のPCはSATA(2じゃない)なので完全にパフォーマンスを使っているとは言えませんがそれでも十分な性能が出てる気がします。単純に比較はできないもののベンチマークでは現在使っているHDDを上回ってます。
参考までにCrystalDiskMark2.2(100MB)の結果を載せておきます。
環境:
CPU: Pentium4 3.2GHz(northwood)
RAM: 1GB DDR400
M/B: AOpen EZ65
CFD CSSD-SM60NJ 60GB (半年ほど前10000えんほどで購入)
   Sequential Read :  119.002 MB/s
  Sequential Write :   80.449 MB/s
 Random Read 512KB :  114.447 MB/s
Random Write 512KB :   46.412 MB/s
   Random Read 4KB :   15.226 MB/s
  Random Write 4KB :    1.885 MB/s
Intel X25-M 80GB (34nm; 不具合修正済みファーム)
   Sequential Read :  135.475 MB/s
  Sequential Write :   80.896 MB/s
 Random Read 512KB :  117.169 MB/s
Random Write 512KB :   79.674 MB/s
   Random Read 4KB :   20.881 MB/s
  Random Write 4KB :   46.180 MB/s
参考:HGST 500GB HDD
   Sequential Read :   71.507 MB/s
  Sequential Write :   52.985 MB/s
 Random Read 512KB :   27.690 MB/s
Random Write 512KB :   35.148 MB/s
   Random Read 4KB :    0.343 MB/s
  Random Write 4KB :    1.046 MB/s
こんな感じでした。ランダム書き込みが爆速!
こんだけ性能が出るなら職場のWinPCも載せ替えたい気分・・・

Vine 5.0をインストール

Vine 4.2がちょっと調子が悪くなってきたのでこの機会にVine 5.0に乗り換えました。
アップグレードではなくて新規インストールです。手順は以下の通り。
  1. とりあえずKNOPPIXで起動
  2. システムまるごと別のハードディスクにコピー
  3. 現行システムの消去およびVine 5.0のインストール
  4. 設定しつつデータを戻す
こんな感じです。
今使っている感じでは特に問題は感じません。システムの起動が速くなったことと、追加パッケージをインストールするときにFedora10のソースRPMなら結構すんなりビルドできてしまうところが目についたところでしょうか。
今のところ、Intel Compiler 11.1.046、CCP4 6.1.2、CNS 1.21、PyMOL 1.2r1、Coot 0.6-pre1 rev.2234をインストールしてみましたがいずれも問題なく動作しそうです。ただ、フォントの設定などが変わったらしく、フォントが変わって違和感が。
後、個人的な趣味としてfluxboxとrxvt-unicodeをインストールしました。今まで愛用していたEtermはUTF-8に対応していないので使えなくなってしまいました・・・
今後はこの環境でレポートしたいと思います。Vine 4.2よりは最近のディストリビューションに近い設定ができるのではないでしょうか(^^)。

Vine Linux 5.0

ようやくVine Linux 5.0がリリースされました。
今回のバージョンからx86_64版が追加されています。構造解析にどの程度役に立つかは不明です(さすがにメインマシンをx86_64に移行するのはためらわれますな・・・)
カーネルもLTS(長期サポートカーネル)の2.6.27.xになってようやく最近の環境に追いついてきたかなといったところです。
その他GLIBCなどももちろんアップされているのでそろそろ旧バージョンのサポートが怪しくなってきたCOOTも追っかけることができそうです(^^)。
あとロケールがEUCからUTF-8に変更されたのでCentOSなどとの混在環境でも文字化けせずに済むとか、そんなところとか使って試してみようと思います。とりあえずはCDイメージ版からスタートしてみようかな・・・

Project Vine

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