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プログラム

CCP4 6.1.3

みんなのひろばにも情報が寄せられましたが、CCP4の6.1.3がリリースされています。
何となく、6.1.2のマイナーアップデートな感じがしますのでどの辺が変わったのかはよくわかりません・・・オススメ事項は以下です。
  • 2010-02-22時点の情報
    • XIA2は同梱されていないようです。最新版の0.3.1.0をインストールしましょう
    • COOTは0.6.0が同梱されています。0.6.1へのアップデートをオススメします
    • BALBESは0.0.1が同梱されています。分子置換の成功率(私の主観 [huh])を考えると1.0.0がいいと思います
    • Customize downloadの場合、COOT、BALBES、Graphvizは不要だと思われます。特にBALBES 1.0.0を持っている場合はBALBESを外した方がダウンロードが早いです(パッケージ容量のほとんどがBALBES DBのため)
お試し下さい(^^)。

LafireとXDS

新年あけましておめでとうございます。今年もBioKidsをよろしくお願いいたします。
早速ですが、Lafire 3.02およびXDSの2010年版がリリースされたようです。
共に年末で利用可能期限が切れていると思いますので使っている方はアップデートが必要になります。

ARP/wARP 7.1

ARP/wARP 7.1がリリースされたようです。主なCCP4BBによると変更点は以下の通り。
  • A prototype of the molecular graphics ARP/wARP front-end, allowing the display of molecules and electron densities.
  • A prototype version of the new module for building poly-nucleotides (DNA or RNA).
  • Improved and faster protein chain tracing with higher performance at lower resolution.
  • The loop building as well as helix/strand building are now also inherent parts of protein model building, resulting in enhanced model completeness.
  • Refinement procedures during automated model building have been enhanced in the new versions of our preferred refinement engine, REFMAC, notably including the implementation of 'conditional restraints'.
  • Direct use of experimental single-wavelength anomalous diffraction data (SAD) during model building is now also possible.
  • Improved performance of automated ligand building.
  • Supported computer platforms are Mac powerpc, Mac Intel and Linux (including 32 and 64-bit versions and itanium).
手元にモデルビルディング中のネタがある方は試してみてはどうでしょうか?
Merry Xmas!!

Coot 0.6 RELEASE!!

長らく0.6pre1だったCootですが、0.5.2からほぼ一年経ちようやく0.6がリリースされたようです。
インストール方法は以前と変わらず、Vine 5.0にはCentOS4用のバイナリが使用可能でした。新機能は以下のようです。
  • User-defined clicks
  • SHELXL interfaces allows the user to modify the input before running the SHELXL executable
  • Now compatible with Zalman M220W (註:ウワサの立体視液晶画面)
  • Post-manipulation function hook added
  • "Sphere" (residue selection) refinement
  • function to (re-)calculate probe dots around a give point
  • monomer and residue selection dipoles
  • Interactive map sharpening
  • LINK bonds are are now represented
  • "Backrub rotamers" at low (2.7 or worse) resolution
  • Baton build parameters (e.g. "backwards") now have a GUI
  • Move waters to surround protein
  • rotate/translate zone by residue ranges
  • Rigid-body fit by residue ranges
  • Multi-select on reading coordinates is enabled
  • Immediate access to coordinates from CIF dictionaries that contain coordinates (no need for LIBCHECK in such cases)
  • Nudge-residue (bound to Ctrl-arrow keys)
  • A dialog has been added from map averaging
  • Rename residue
  • その他、改良点多数・・・
・・・もはやモデリングツールと言うより精密化モデリングツールって感じですね。私は0.6pre1を使ってましたが0.5.2からアップグレードする方は激変ぶりに驚くかも(^^)。

嗚呼、全自動はユメじゃない

先日久しぶりにPFでの放射光実験に行ってきました。
実は、初めてのPF-ARでの測定です(^^;。せっかくなのでサンプルチェンジャーロボット(PAM)も使わせていただきました。
PAMでの測定はその気になればループセンタリング(画像処理でクライオループの中心を自動で探す)というようなこともでき、データ収集まで自動で行うことも可能なようですが、今回は初めてだったので途中からロボットを使うことにしました。
早い話が、人が交換する部分をロボットにしてもらおうという単純な使い方です。サンプルの詰め方やらロボットの使い方やらを一通りレクチャーしてもらい、いざ実験。
実験スケジュールの都合上、スタッフのいない早朝からロボットを使うことになりましたが、教えてもらったとおりの操作でスタッフの手を借りることなく簡単に切り替えられました(^^)。このあたりはまた後日レポートしたいと思います。

通常、測定中にデータ処理を行うと思いますがこの部分も最近はCCP4によって自動化が進められています。MOSFLMやXDSを使うデータ処理プログラムXIA2、MOLREPやPhaserを使うMrBUMPやBALBES。今回、それなりにいいデータがとれたにも関わらず、分子置換で解が決まらなかったのでこれらに頼ってみました(^^;。
データはそれなりに良かったのでXIA2での自動処理はあっさりOK。まあ、HKL2000でも問題なく処理できてたので参考程度。その後、測定中にかなり頑張った分子置換(数時間頑張って決まらなかった・・・)をBALBESで流したところ2時間ほどで解を見つけてくれました・・・ホンマかよー、って思ってたら「解である可能性は99%」とえらく自信たっぷりな様子。計算してみると溶媒含量が73%ぐらいだったので微妙だなーと思いながらちょっとモデル修正&REFMACをかけたところR-Freeも34%ぐらいまで下がり、おやおや決まっとるやないかー、という結果になりました。

以前、BALBESを試したときも解は決まり、そのときは手でやる方が早かったのですが、今回は手で決められなかった解を見つけてくるという優秀な結果(私がダメ夫という説もあり)。弁解するわけではありませんが、MOLREPのスコアも決して高くなく、手でやってたら「決まってないなー」と無視するような状況でした。MOLREP派の私としては「うーん、やっぱりMOLREP優秀よのぉ」という感じ。

そんなこんなでロボット→自動構造決定。大型IPを手で交換してた時代からこんなところまで来てしまいました。いやはや恐るべし。ロボットは使うのが難しいし(全然難しくないっす!)、スタッフも忙しそう・・・とか自動プログラムなんかより自分でガリガリやる方が早い!と思っている方々。たまには最新技術も使ってみては?というお話でした(^^)。

ちなみに今回のデータは、分子量17000程度のタンパクで空間群はP6122。分解能は3.2程度でRmergeは10-13%程度。こんなデータでもそれなりに自動でできてしまうのだからオドロキですね。使用したプログラムはBALBES 1.0.0。CCP4 6.1.2に添付されているのは0.0.1と古いので追加インストールしました(Wiki参照)。

PHENIX 1.5

連休と引越(別に所属が変わったわけではありませんが)が重なり久しぶりの更新になりました(^^;。
CCP4BBによるとPHENIX 1.5-2がリリースされたようです。PHENIXダウンロードのページからダウンロード可能です。ファイルサイズが300MBと巨大なので注意!
今回はVine 5.0上にlinux-2.6版をインストールしてみましたがあっさりインストール可能でした。また、インストールにかかる時間が短縮されました。実はPHENIX自体をほとんど使ったことがないのでプログラムの内容まではフォローしてませんが・・・
最近、PythonでのWebアプリ開発をしてるのでほとんど構造解析してません・・・たまに結晶化とか。

CCP4 6.1.2

休暇で情報が少々遅れましたがCCP4 6.1.2がリリースされています。主な変更点は以下のようです。
  • インストール
    • ccp4.setup-distの名前をccp4.setup-cshに変更
    • ccp4i, crank, imosflm起動スクリプトをbinディレクトリにコピー
    • インストール時においてcshを使わない。shに変更されたようです
  • プログラム
    • POINTLESS 1.3.9
    • SCALA 3.3.15
    • REFMAC5 5.5.0101 (PHOUTコマンドがBUCCANEER用に追加された)
    • MOLREP 10.2.31
    • SFCHECK 7.3.13
    • SIGMAA Ian Tickle氏による新版
    • OASIS マイナーアップデート
  • GUI関係
    • CRUNCH2 実験位相決定の新規インタフェース
    • CRANK 1.3
    • CCP4iデータベースバックエンドを標準でOFF(開発者以外にはたぶん関係なし)
  • その他バグフィックス
    • IMOSFLM, POINTLESS, REFMAC5, CTRUNCATE, MOLREP, TLSANL, その他
  • 既知の問題
    • IMOSFLM インタフェースのバッチジョブ(?)で起動しない
    • SCALEPACK2MTZ インプットファイルから対象を読み込まない(致命的と違うのか?)
    • DBhandlesはPython 3.0で使用できない(開発者以外関係なし)
使用感などコメントよろしくお願いします。

RasMol 2.7.5

最近では使ってる人をあまり見かけなくなりましたがRasMol 2.7.5がリリースされたとCCP4BBに流れました。
2.7.4.2が2.7.4シリーズでは最終リリースらしいです。なお、CCP4 6.1.1に含まれているのは2.7.2.1です。
2.7.5での変更点は以下の通りです。
  • SBEVSLムービーコマンドのサポート
  • Le-Richards surface approximationってのがpseudo-Gaussian電子密度で作成できるようになった?
  • 原子の選択がマップ近傍で行えるようになった
  • マップの色分けを近くの原子によって行えるようになった
  • GTK版の大幅な性能向上
RasMolのページ -- http://sf.net/projects/openrasmol

久しぶりに試してみようかな?

Vine 5.0 beta-1

Project VineよりVine Linuxの最新版に当たる5.0のbeta-1がリリースされましたので、VirtualBox環境にて試してみました(^^)。まあこの期に及んでVineにこだわる必要があるかは議論の余地がありますが・・・
x86版(32bit)のCDイメージでクライアントPCのセットアップでインストール後、構造解析プログラムがインストール可能かを試してみました。
今のところCCP4-6.1.1(Generic x86)およびCoot 0.6pre1-2131(Fedora4,GTK2)をインストールしてみましたがとりあえずは問題なさそうです。なお、Ubuntu版Cootは動作しませんでした。

CCP4
CCP4i起動時にlibstdc++.so.5がないと怒られました。これはCCP4iが使用するPythonプログラムが古いためだと考えられます。この問題を解決するために環境変数PATHの先頭に/usr/binが来るようにして/usr/bin/pythonが使用されるようにしたところ無事に起動しました。なお、CCP4iで使用されるフォントがVine4の時と変わっていました。xorg.confのFontPath設定を行うことで元に戻りました。

Coot
Cootは座標の読み込みとMTZの表示まで確認済みです。ただ、VirtualBoxの3Dアクセラレーションとの相性か、ダイアログボックスの表示でボタンが表示されないなどの不具合が見られました。解決方法は今のところ不明です。

とりあえずVine5はβ版ですので実機でのテストはしないつもりです。今後リリース版に期待です。

PyMOLで遊ぼう!

発表用のポスターのお絵かきをするために久しぶりにPyMOLをいじっていたら、水素結合ネットワークの図を描くのに楽がしたくなりました。まあ、40個ほどの結合なので自力で描けないことはないのですが、今後のためにもPyMOLのスクリプトをちょっとかじっておこうとポチポチと調べてみました。とりあえずはLIGPLOTのhhb(水素結合リスト)ファイルを読み込んでdistanceコマンドで線を結ぶというような単純なものですが、結構簡単に作れました。私はまだまだPython初心者なのでしょーもないところで時間をとりましたが、Pythonを使える方なら余裕だと思います。
すでにバリバリ使っている方もいらっしゃるかもしれませんが、世の中には便利なPyMOL用Pythonスクリプトも公開されていますし、ちょっとしたルーチンなら簡単に作れると思います。時間があるときにスクリプティングの基本をPyMOLコーナーで解説したいと思いますのでお楽しみに!

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