Home > Archives: November 2009
Archive[2009/11]
嗚呼、全自動はユメじゃない
- 2009.11.07 Saturday
- by どぶお
- 構造解析 > プログラム
先日久しぶりにPFでの放射光実験に行ってきました。
実は、初めてのPF-ARでの測定です(^^;。せっかくなのでサンプルチェンジャーロボット(PAM)も使わせていただきました。
PAMでの測定はその気になればループセンタリング(画像処理でクライオループの中心を自動で探す)というようなこともでき、データ収集まで自動で行うことも可能なようですが、今回は初めてだったので途中からロボットを使うことにしました。
早い話が、人が交換する部分をロボットにしてもらおうという単純な使い方です。サンプルの詰め方やらロボットの使い方やらを一通りレクチャーしてもらい、いざ実験。
実験スケジュールの都合上、スタッフのいない早朝からロボットを使うことになりましたが、教えてもらったとおりの操作でスタッフの手を借りることなく簡単に切り替えられました(^^)。このあたりはまた後日レポートしたいと思います。
通常、測定中にデータ処理を行うと思いますがこの部分も最近はCCP4によって自動化が進められています。MOSFLMやXDSを使うデータ処理プログラムXIA2、MOLREPやPhaserを使うMrBUMPやBALBES。今回、それなりにいいデータがとれたにも関わらず、分子置換で解が決まらなかったのでこれらに頼ってみました(^^;。
データはそれなりに良かったのでXIA2での自動処理はあっさりOK。まあ、HKL2000でも問題なく処理できてたので参考程度。その後、測定中にかなり頑張った分子置換(数時間頑張って決まらなかった・・・)をBALBESで流したところ2時間ほどで解を見つけてくれました・・・ホンマかよー、って思ってたら「解である可能性は99%」とえらく自信たっぷりな様子。計算してみると溶媒含量が73%ぐらいだったので微妙だなーと思いながらちょっとモデル修正&REFMACをかけたところR-Freeも34%ぐらいまで下がり、おやおや決まっとるやないかー、という結果になりました。
以前、BALBESを試したときも解は決まり、そのときは手でやる方が早かったのですが、今回は手で決められなかった解を見つけてくるという優秀な結果(私がダメ夫という説もあり)。弁解するわけではありませんが、MOLREPのスコアも決して高くなく、手でやってたら「決まってないなー」と無視するような状況でした。MOLREP派の私としては「うーん、やっぱりMOLREP優秀よのぉ」という感じ。
そんなこんなでロボット→自動構造決定。大型IPを手で交換してた時代からこんなところまで来てしまいました。いやはや恐るべし。ロボットは使うのが難しいし(全然難しくないっす!)、スタッフも忙しそう・・・とか自動プログラムなんかより自分でガリガリやる方が早い!と思っている方々。たまには最新技術も使ってみては?というお話でした(^^)。
ちなみに今回のデータは、分子量17000程度のタンパクで空間群はP6122。分解能は3.2程度でRmergeは10-13%程度。こんなデータでもそれなりに自動でできてしまうのだからオドロキですね。使用したプログラムはBALBES 1.0.0。CCP4 6.1.2に添付されているのは0.0.1と古いので追加インストールしました(Wiki参照)。
実は、初めてのPF-ARでの測定です(^^;。せっかくなのでサンプルチェンジャーロボット(PAM)も使わせていただきました。
PAMでの測定はその気になればループセンタリング(画像処理でクライオループの中心を自動で探す)というようなこともでき、データ収集まで自動で行うことも可能なようですが、今回は初めてだったので途中からロボットを使うことにしました。
早い話が、人が交換する部分をロボットにしてもらおうという単純な使い方です。サンプルの詰め方やらロボットの使い方やらを一通りレクチャーしてもらい、いざ実験。
実験スケジュールの都合上、スタッフのいない早朝からロボットを使うことになりましたが、教えてもらったとおりの操作でスタッフの手を借りることなく簡単に切り替えられました(^^)。このあたりはまた後日レポートしたいと思います。
通常、測定中にデータ処理を行うと思いますがこの部分も最近はCCP4によって自動化が進められています。MOSFLMやXDSを使うデータ処理プログラムXIA2、MOLREPやPhaserを使うMrBUMPやBALBES。今回、それなりにいいデータがとれたにも関わらず、分子置換で解が決まらなかったのでこれらに頼ってみました(^^;。
データはそれなりに良かったのでXIA2での自動処理はあっさりOK。まあ、HKL2000でも問題なく処理できてたので参考程度。その後、測定中にかなり頑張った分子置換(数時間頑張って決まらなかった・・・)をBALBESで流したところ2時間ほどで解を見つけてくれました・・・ホンマかよー、って思ってたら「解である可能性は99%」とえらく自信たっぷりな様子。計算してみると溶媒含量が73%ぐらいだったので微妙だなーと思いながらちょっとモデル修正&REFMACをかけたところR-Freeも34%ぐらいまで下がり、おやおや決まっとるやないかー、という結果になりました。
以前、BALBESを試したときも解は決まり、そのときは手でやる方が早かったのですが、今回は手で決められなかった解を見つけてくるという優秀な結果(私がダメ夫という説もあり)。弁解するわけではありませんが、MOLREPのスコアも決して高くなく、手でやってたら「決まってないなー」と無視するような状況でした。MOLREP派の私としては「うーん、やっぱりMOLREP優秀よのぉ」という感じ。
そんなこんなでロボット→自動構造決定。大型IPを手で交換してた時代からこんなところまで来てしまいました。いやはや恐るべし。ロボットは使うのが難しいし(全然難しくないっす!)、スタッフも忙しそう・・・とか自動プログラムなんかより自分でガリガリやる方が早い!と思っている方々。たまには最新技術も使ってみては?というお話でした(^^)。
ちなみに今回のデータは、分子量17000程度のタンパクで空間群はP6122。分解能は3.2程度でRmergeは10-13%程度。こんなデータでもそれなりに自動でできてしまうのだからオドロキですね。使用したプログラムはBALBES 1.0.0。CCP4 6.1.2に添付されているのは0.0.1と古いので追加インストールしました(Wiki参照)。
1/1
Home > Archives: November 2009