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Archive[2008/12]

今年もあとわずか

年末なのに私のいる地方ではなんだか寒くなく、あまり年末という感じがしませんがともかく2008年も残すところあとわずかとなりました。
BiokidsBlogがどこまで有用な情報を提供できたかは甚だ疑問ですが、今年はこれにて更新を終了します。
2009年も皆様の構造解析ライフが満ち足りたもの(そしてハッピーになれますよう)であることを祈りつつ・・・

CCP4 6.1.0降臨

そんなわけでCCP4 6.1.0がCCP4サイトから取得できるようになったようです。
FTPサイトからは少し前からダウンロードできましたが、ファイルなどを選択しながらダウンロードできるようになりました。正式リリースってことでしょうか。(現時点ではCCP4BBにはリリース情報が流れてませんが・・・)
今回はTypical Installationでも1GBのファイルというボリューム(分子置換プログラムBALBESのデータベースを省略すれば400MBぐらいになります)!! 現在ダウンロードしてますが1時間ぐらいはかかりそうです。
Typicalな内容は、

Database for Balbes (Data Files) -- 1653.2 MB
CCP4 Program Suite v6.1 (Executables) -- 942.5 MB
Phaser v2.1.4 and CCTBX (Executables) -- 236.7 MB
COOT v0.5 (Executables) -- 290.8 MB
CHOOCH v5.02 (Executables) -- 15.8 MB
TclTk v8.4.14 + blt-itcl-itk-tkimg-tdom-treectrl (Executables) -- 20.7 MB
Python scripting language v2.4.2 (Executables) -- 44.5 MB
Clustalw v2.0.9 (Executables) -- 10.5 MB
Fasta v35.4.1 (Executables) -- 13.9 MB
Graphviz v2.20.2 (Executables) -- 11.9 MB

となっています(RedHat8->9用パッケージ)。しかし、COOT 0.5が収録されていますがすでに0.5.2が出てるという・・・
興味のある方は試してみてください。
しかし、こんなに巨大化したら小さいシステム組めないなぁ・・・

Atomプロセッサで構造解析?

最近、Intel Atomプロセッサが流行です。
安くて消費電力も小さいモバイル向けという触れ込みですが、デスクトップとしても一応使えます。うまくすれば3万円程度でもそれなりのPCが組めるでしょう。そんなわけで、研究室用に導入したAtom330(デュアルコアAtom 1.6GHz) / RAM 2GBを使って解析能力を試してみました。マルチスレッド対応なので4コアのように動きます。

測定条件:
 プログラム:CNS 1.21 with OpenMP (Intel Compiler 11.0.074)
 精密化用データ:750残基 x2 / 3.2A

結果
Atomにも対応している方がいいだろうということでこのPC上でCNSをビルド。速いPCでも結構時間がかかるのにAtomだと相当かかりました。30分ぐらい?ま、それはいいとして。
もとになるデータをいつものPentium Dual Core 1.8GHzで処理してみるとだいたい10分。同様にAtomで処理してみると約25分でした。Atom330では4スレッドで処理できますが、そこは廉価版CPUの悲しさでやはり全然かないませんでした。まあ、それなりには使えるかなレベルでしょうね。

SPring-8メールインシステム(準備)

最近ネタがなかったので久しぶりに書いてみます。

今回BL38B1でロボット(SPACE)を使った測定があるのでメールインシステムを使ったサンプル送付を試してみました。このシステムでは研究室からサンプルをSPACE専用トレイに詰め、ドライシッパーでSPring-8まで送付しておきます。そうしておいてビームタイムにそのトレイを使って測定するというものです。
誰も行かなくてもいいわけではありませんが、この方法だと数日前に落ち着いて測定サンプルを準備しておけるのでビームタイムの前日に準備する、ということが不要になります。それと遠方からかさばる結晶を運ぶ量も減らすことができるという測定方法です。もちろん、あらかじめ送っておき、さらに測定前日(または当日)にトレイを追加して準備でもOKみたいです。

以前はインハウスのクライオストリームでのフラッシュクーリングにしか対応してませんでしたが(マウントツールがそれしかなかったため)、現在は新しい器具が開発され、液体窒素での直接冷却にも対応しました(いわゆるジャボ漬け)。今回はこの直接冷却ツールを使ってみましたが、フラッシュクーリングよりも使いやすく、操作も簡単でした。

また、測定するサンプルデータはWebインタフェースであるD-Chaを使ってあらかじめ入力しておきます。そうすれば結晶データなどはSPring-8のサーバに蓄積されるため、後から実験結果を確認することも容易です。

実際の操作などについては構造生物学ビームラインのホームページで解説されていますので参考にしてみて下さい。

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