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BioKids Blog (beta)

CCP4 6.1.0降臨

そんなわけでCCP4 6.1.0がCCP4サイトから取得できるようになったようです。
FTPサイトからは少し前からダウンロードできましたが、ファイルなどを選択しながらダウンロードできるようになりました。正式リリースってことでしょうか。(現時点ではCCP4BBにはリリース情報が流れてませんが・・・)
今回はTypical Installationでも1GBのファイルというボリューム(分子置換プログラムBALBESのデータベースを省略すれば400MBぐらいになります)!! 現在ダウンロードしてますが1時間ぐらいはかかりそうです。
Typicalな内容は、

Database for Balbes (Data Files) -- 1653.2 MB
CCP4 Program Suite v6.1 (Executables) -- 942.5 MB
Phaser v2.1.4 and CCTBX (Executables) -- 236.7 MB
COOT v0.5 (Executables) -- 290.8 MB
CHOOCH v5.02 (Executables) -- 15.8 MB
TclTk v8.4.14 + blt-itcl-itk-tkimg-tdom-treectrl (Executables) -- 20.7 MB
Python scripting language v2.4.2 (Executables) -- 44.5 MB
Clustalw v2.0.9 (Executables) -- 10.5 MB
Fasta v35.4.1 (Executables) -- 13.9 MB
Graphviz v2.20.2 (Executables) -- 11.9 MB

となっています(RedHat8->9用パッケージ)。しかし、COOT 0.5が収録されていますがすでに0.5.2が出てるという・・・
興味のある方は試してみてください。
しかし、こんなに巨大化したら小さいシステム組めないなぁ・・・

Atomプロセッサで構造解析?

最近、Intel Atomプロセッサが流行です。
安くて消費電力も小さいモバイル向けという触れ込みですが、デスクトップとしても一応使えます。うまくすれば3万円程度でもそれなりのPCが組めるでしょう。そんなわけで、研究室用に導入したAtom330(デュアルコアAtom 1.6GHz) / RAM 2GBを使って解析能力を試してみました。マルチスレッド対応なので4コアのように動きます。

測定条件:
 プログラム:CNS 1.21 with OpenMP (Intel Compiler 11.0.074)
 精密化用データ:750残基 x2 / 3.2A

結果
Atomにも対応している方がいいだろうということでこのPC上でCNSをビルド。速いPCでも結構時間がかかるのにAtomだと相当かかりました。30分ぐらい?ま、それはいいとして。
もとになるデータをいつものPentium Dual Core 1.8GHzで処理してみるとだいたい10分。同様にAtomで処理してみると約25分でした。Atom330では4スレッドで処理できますが、そこは廉価版CPUの悲しさでやはり全然かないませんでした。まあ、それなりには使えるかなレベルでしょうね。

SPring-8メールインシステム(準備)

最近ネタがなかったので久しぶりに書いてみます。

今回BL38B1でロボット(SPACE)を使った測定があるのでメールインシステムを使ったサンプル送付を試してみました。このシステムでは研究室からサンプルをSPACE専用トレイに詰め、ドライシッパーでSPring-8まで送付しておきます。そうしておいてビームタイムにそのトレイを使って測定するというものです。
誰も行かなくてもいいわけではありませんが、この方法だと数日前に落ち着いて測定サンプルを準備しておけるのでビームタイムの前日に準備する、ということが不要になります。それと遠方からかさばる結晶を運ぶ量も減らすことができるという測定方法です。もちろん、あらかじめ送っておき、さらに測定前日(または当日)にトレイを追加して準備でもOKみたいです。

以前はインハウスのクライオストリームでのフラッシュクーリングにしか対応してませんでしたが(マウントツールがそれしかなかったため)、現在は新しい器具が開発され、液体窒素での直接冷却にも対応しました(いわゆるジャボ漬け)。今回はこの直接冷却ツールを使ってみましたが、フラッシュクーリングよりも使いやすく、操作も簡単でした。

また、測定するサンプルデータはWebインタフェースであるD-Chaを使ってあらかじめ入力しておきます。そうすれば結晶データなどはSPring-8のサーバに蓄積されるため、後から実験結果を確認することも容易です。

実際の操作などについては構造生物学ビームラインのホームページで解説されていますので参考にしてみて下さい。

BioKids Wikiを頑張って調整

BioKids Wikiのスタイルを調整しました。
見た目はほとんど変わってない(というか変わらないように調整しました)のですが、裏では結構いじってます。
CSSを全面的に書き直したのでIE6、IE7でも表示の崩れはほとんどないはずです。特にIE6では意図した表示と異なる点が多かったのですが、ほとんどの部分は修正できたと思います。それでもまだ変なところが残っていたらコメント下さい。お願いします。
また、印刷時に不要なアイコンなどを表示しなくしたので印刷したときにちょうど良い体裁になるよう心がけました。まあ、IE6の貧弱な印刷機能では問題が出る可能性がありますが、極力調整してあります。印刷に関しては拡大縮小のできるFirefoxまたはIE7をおすすめします。
外部リンク先のオープンを同一ウィンドウにしました。このあたりは人によって好みの動作があると思いますが、以前のように新しいウィンドウを開きたい場合はShift+クリックで開きます。
これからもよろしくお願いします。

CCP4 6.0.99って

CCP4の.99番台ってご存じでしょうか?
リリース版が出る前のプレリリース版という扱いだと思っていますが、現在の最新バージョンは6.0.99eで、CCP4BBによると

Re: [ccp4bb] 6.1 release date
At a recent developers' meeting we predicted a release date 2 weeks
from now.

Meanwhile, the previously announced test release series is pretty stable,
and much better than 6.0.2, so it is worth a try.

だそうです。
ただ、FTPサイトを探してもバイナリが見あたらなかったので自分でビルドする必要がありそうです。2週間後ぐらいには6.1がリリースされそうなのでもう少し待ちますか・・・

PyMOLチュートリアル

手がけていた精密化が一段落したのでチームミーティングで使う資料を作成するためにお絵かきをすることにしました。そんなわけで久しぶりにPyMOLを使うことにしたのですが、久しぶりに使うとなるとすぐには使い方がわからない・・・
PyMOLって慣れてしまうと使いやすいのですが、ちょっと癖があるので思い出すまでが少し大変です。そんなプログラムなので一通り手順を追いかけられるように、気合いを入れてチュートリアルを作ってみました。
お役に立てばいいな。

ラマチャンドランプロット

先日、職場の先輩から「PROCHECKとは違う最近のラマチャンドランプロットを描くプログラムを知らないか」というような内容の質問を受けました。ラマチャンドランプロットって理論で一意に決まると思ってたのでびっくり。
何でも、知り合いが構造の論文を出したところ、PROCHECKは古いから別のプログラムを使えと言われたそうな。それが先日紹介したMolProbityなんですが、これがまたよくわからない。
Google先生に聞いて検索してジャンプして開いたページはMolProbityポータルで、適当にPDB IDを入れれば使えるのですが、さすがに新規構造をサーバにアップするのはめんどくさい。そういえば、最近はWebサービスの形態で提供されているプログラムが多いですが、新規構造をアップするのってどうなんでしょう? 情報流出とかちょっと気になる・・・サービス提供側もその辺は考えてるんでしょうけど。

それはともかく、もう少しお気軽に使えるプログラムがないかと思っていたら、たまたまCCP4のダウンロードページを見た時にRAMPAGEってのに気づきました。そのときはPhaserのバージョンアップをするつもりだったので気にせずインストールして、RAMPAGEって何かなぁ・・・ぐらいに思っただけだったのですが(一応インストールはしてました)、CCP4iのStructure validationを見たらPROCHECHK、SFCHECKの他にRAMPAGEのチェックボックスが。早速使ってみるとこれぞ求めていた新型ラマチャンドランプロットだったのでした。

ま、そんなこんなで新型ラマチャンドランプロット。もはや無視できない存在みたいですが、よー知らんので詳しいことは論文を引いて下され・・・

OpenMP版CNS

すでにCNS/インストールにまとめてありますが、OpenMP版CNS 1.21を試してみました。
OpenMPとは並列コンピューティング環境を利用するための標準化された基盤らしいのですが、もちろんIntel Compilerでも使用することができます。ただ、コンパイル時にOpenMPオプションを付けないとOpenMPタグが有効にならないようなので、そのままでは効果は得られません。

その他、使用時に重要だと思われるのはスタックサイズ(まあ、プログラム実行時に必要なメモリ領域だと考えて下さい)の設定。この設定が小さいままだとSegmentation faultまたはエラーでの停止を引き起こすようです。私は4コアの時は32MBにしてますが、果たしてそれが正しいかもよくわかりません・・・
まあ、とりあえず速く動いているからよしとしています(^^;。

結晶格子軸の長さとオーバーラップ

みなさん、こんにちわ。
タンパク結晶ビームラインを運転する側として実際の放射光ユーザさんに聞いてみたいことがあります。

結晶格子が長すぎてCCD検出器上のスポット間隔が詰まりすぎ、データにならなかった/データにするのに苦労した、と言う方がいらっしゃいますか。
ビームラインのスタディで準備する結晶はサーモライシンなどの標準試料であるため、実際に200Åを越える格子を持つ結晶などでスタディをしておりません。
という理由で、ユーザの皆様の「本当に困った!」をはっきりと認識できていないのではないかと心配しております。

例えば、高感度X線CCD検出器などを導入しても、検出面積などが足りないなどの場合、施設側としてどのように対応をするか、ということについてユーザさんを交えて議論をしたいと考え、記事を書かせていただきました。

過去の経験、現在の状況など、可能でしたらご意見寄せていただければと思います。

MOLREP 10.2

最近、分子置換をしていたのですが、MOLREPについて調べてみると新しいバージョンがあることに気がつきました。REFMACもこまめにバージョンアップしてますし、CCP4に収録されているプログラムって各自で結構進化してるんですね。
CCP4 6.0.2のパッケージではバージョン9.2ですが本家にあるプログラムのバージョン10.2になってます。INSTALLATIONの説明を読むと「自動メモリ割り当てを使うことでバージョン9に比べて動作速度が約2倍になった」と書いてあります。バージョン10はFortran 90で書かれているようなのでFORTRAN 77との違いによるのだと思います。
ソースからビルドする方法をWikiにまとめましたが、実際に使ってみたところ20分ほどかかっていた計算が7分ぐらいになったので確かに効果はあるようです。興味のある方は試してみてはいかがでしょうか?

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