構造解析ことはじめ CCP4

Cootのインストール Vine5 CentOS5  

0.6.2のインストール Vine5  

2012-02-01 : 内容が混在していたため新規作成

ファイルの取得  

COOTは安定版とプレビュー版があり、通常は安定版が無難と思われますが、プレビュー版を追いかけたい方はNightly buildからダウンロードします。ここでは安定版に関してのみ説明します。

安定版のダウンロードディレクトリから以下のファイルをダウンロードします。

いろいろ種類があってややこしいのですが、Vine5の場合、CentOS4用で、Pythonスクリプト対応が含まれているパッケージを選択するとよさそうです。なおPythonが含まれていないパッケージもありますが、PHENIXと連携して使用する場合はPython対応必須です。

ファイルの展開とインストール  

適切なファイルをダウンロードしたら/usr/local以下に展開します。以前はCCP4ディレクトリ以下への展開をオススメしていましたが、/usr/local直下の方がいいような気がします。rootで作業します。

# cd /usr/local
# tar zxvf coot-0.6.2-binary-Linux-i386-centos-4-python-gtk2.tar.gz

これで/usr/local/coot-Linux-i386-centos-4-gtk2-pythonというディレクトリ以下に展開されますが、長ったらしいので名前を変更します。

# mv /usr/local/coot-Linux-i386-centos-4-gtk2-python /usr/local/coot-0.6.2

実行パスの設定  

実行パスは.cshrc内などで設定してもいいのですが、通常はCCP4と併用することになると思うのでCCP4のセットアップファイルに記述します。

/usr/local/ccp4-6.2.0/setup-scripts/sh/ccp4-others.setup
export PATH=/usr/local/coot-0.6.2/bin:/usr/local/ccp4-6.2.0/fasta-35.4.1/bin:/usr/local/ccp4-6.2.0/clustalw-2.0.9/bin:/usr/local/ccp4-6.2.0/tcltkplusplus/bin:/usr/local/ccp4-6.2.0/ccp4-6.2.0/bin:/usr/local/ccp4-6.2.0/ccp4-6.2.0/bin:/usr/local/ccp4-6.2.0/ccp4mg-2.5.0/bin:${PATH}
/usr/local/ccp4-6.2.0/setup-scripts/csh/ccp4-others.setup
setenv PATH /usr/local/coot-0.6.2/bin:/usr/local/coot-0.6.2/bin:/usr/local/ccp4-6.2.0/fasta-35.4.1/bin:/usr/local/ccp4-6.2.0/clustalw-2.0.9/bin:/usr/local/ccp4-6.2.0/tcltkplusplus/bin:/usr/local/ccp4-6.2.0/ccp4-6.2.0//bin:/usr/local/ccp4-6.2.0/ccp4-6.2.0/bin:/usr/local/ccp4-6.2.0/ccp4mg-2.5.0/bin:${PATH}

以上のように修正して再ログインすれば使用可能になります。

ファイルの修正など  

ライブラリへのシンボリックリンク  

cURLのバージョンとの関連だと思われますが、インストール後ライブラリへのシンボリックリンクが必要となります。私の環境では以下のようにリンクを張りました。

/usr/local/coot-0.6.2/lib以下

具体的な手順は以下の通り Vine5

# cd /usr/local/coot-0.6.1/lib <-- COOTインストールディレクトリ以下のlibディレクトリに移動
# ln -s /usr/lib/libldap-2.4.so.2 libldap-2.2.so.7
# ln -s /usr/lib/libssl3.so libssl.so.4
# ln -s /lib/libcrypto.so.6 libcrypto.so.4

これで起動可能なはずです。もう一つの手段としてバイナリファイルcoot-real, curl, libcurl.so.4.1.1の共有ライブラリファイル名の部分を0x00で上書きするという力技も可能ですが、この手順の方が簡単な上確実だと思います [smile]

ちなみにCentOS5では以下の様になります CentOS5

# ln -s /usr/lib/libldap-2.3.so.0 libldap-2.2.so.7  <-- これが異なる
# ln -s /usr/lib/libssl3.so libssl.so.4
# ln -s /lib/libcrypto.so.6 libcrypto.so.4

OKやCancelボタンが黒くなる問題の修正 Vine5  

Vine5ではダイアログボックスなどのOKやCancelボタンが黒くなってしまいます。これはcootrcを修正することで解消されます。修正点は以下の通り。
:/usr/local/coot-0.6.2/share/coot/cootrc''です。

48 style "button" = "default"
49 {
50 #  fg[PRELIGHT] = { 1.0, 1.0, 1.0 }
51 #  bg[PRELIGHT] = { 0, 0, 0.75 }
52    bg[PRELIGHT] = { 0.93, 0.93, 0.96 }
53    fg[PRELIGHT] = { 0.0, 0.0, 0.0 }
54    bg[NORMAL] = { 0.85, 0.85, 0.85 } <-- 追加
55    fg[NORMAL] = { 0.0, 0.0, 0.0 }    <-- 追加
56 }  

リビジョンによって若干の違いはあるかもしれませんが、だいたい50行目付近のbuttonスタイルの定義の部分を修正します。この例だと54行目、55行目のbg[NORMAL]およびfg[NORMAL]が背景色、文字色に相当します。

メニューのフォントを変える Vine5  

上と同様にしてcootrcを修正することで、メニューのフォントを変えることができます。

23 style "defaultfont"
24 {
25 #  fontset = "-adobe-helvetica-medium-r-normal--*-100-*-*-*-*-*-*,*"
26 #  font = "-adobe-helvetica-medium-r-normal--*-75-*-*-*-*-*-*,*" <-- コメントアウト
27    font_name = "VL Gothic"                                       <-- 追加
28 }

PROBEを使う  

MolProbityのPROBEコマンドをインストールしておくと[Validate]->[Probe crashes]コマンドが使えるようになります。

COOTをビルドしよう! -- 上級者向き  

aptでインストール  

手順  

どうしても自分でCOOTをビルドしてみたい!という人は以下の操作でビルドできるようです。すべてのファイルを自動でダウンロードしてビルドしていくので非常に時間がかかると思います(なんせ、GTKまで取りに行くぐらいですから・・・)。正確に計ったわけではありませんが30分から1時間ぐらいは覚悟しましょう。
自動ビルドスクリプトがCOOTのサイトにあるのでそれをとってきます。最新版を使わないとうまくいかないかも。-- http://www.ysbl.york.ac.uk/~emsley/build-logs/build-it

% setenv AUTOBUILD_BUILD /home/dobuo/coot-autobuild
% build-it

Python対応版が欲しいときはbuild-it pythonというようにするとbuild_typeがgtk1-pythonになります。またディフォルトではログファイルは$HOME/public_html以下に出力されますが、環境変数LOGSをセットすることで出力先を変更できます。
その他の設定次第ではIntel Compilerも使えるかも?(試してませんが)
ディフォルトの状態ではビルドされたファイル群は$HOME/autobuild以下に出力されます。どうやらNightly buildを作るためのもののようです。2008年12月16日ではCoot-0.6-pre1 build-1694でした。