MATRAS - MArkovian TRAnsition of Structure evolution
奈良先端大学(2017年6月現在では阪大蛋白研)にサーバがある、構造情報を含めたアライメントをするためのWebサービスです。
シーケンスのみの比較では当然、立体構造は考慮されず、本当に一致して欲しい残基がうまくアライメントされないときがあります(活性残基など)。もちろん構造情報は必要ですが、構造情報と合わせてアライメントしてくれるのでそのようなときに威力を発揮しそうです。
アライメントはPDB IDまたはPDBファイルで行うことができます。
日本語で説明があるのがうれしいところ(^^)。
利用できるコマンドは以下の通りです(MATRASトップページより)。
- Pairwise 3D Alignment -- 2つのタンパク質のペアワイズの構造アライメント
- Self 3D Alignment -- 同じタンパク質の中で構造が似ている部分をアライメント。自分自身の中にある繰り返し構造を認識できる
- Multiple 3D Alignment -- 複数の立体構造(3-10個)のマルチプル構造アライメント
- 3D Library Search -- クエリとなる構造を与え、似ている構造をライブラリ構造の中から探し出す
- PDB Information -- PDBの各エントリの様々な情報を提供
- Sequence Search -- クエリとなるアミノ酸配列を与え、それをライブラリ構造の配列と比較。簡易立体構造予測
引用文献
Kawabata T.
MATRAS: a program for protein 3D structure comparison
Nucleic Acids Res. 2003 Vol 31, 3367-9. -- PubMed
Kawabata T., Nishikawa.K.
Protein tertiary structure comparison using the Markov transition model of evolution
Proteins, 2000 vol 41, 108-122. -- PubMed