CAVER  

最新版2.1.2 / 2011年5月現在
対応OSLinux, Microsoft Windows
種別PyMOL Plugin
公式サイトhttp://loschmidt.chemi.muni.cz/caver/

タンパク質外部から内部キャビティへの経路を自動で計算するためのPyMOLプラグインです。Java Web StartでWeb上で使用することもできるようです。
使い方は簡単で、キャビティ内を座標を指定して実行すればそこまでの経路を計算、表示してくれます。

インストール  

Java実行環境のインストール  

Java 1.6以上が必要になるので、Java実行環境(JRE)またはJava Development Kit(JDK)をインストールしておきます。Javaによる開発を行わない場合はJREで問題ないと思います。Vine5の場合はaptでインストール可能です。

aptでインストール
java-1.6.0-sun

ファイルの展開と配置  

インストーラがないので適当にファイルを配置します。この例では/usr/local/pymol-pluginsに格納していますが、どこでも構いません。

% unzip Caver2_1_2_pymol_plugin.zip
# mkdir /usr/local/pymol-plugins
# cd Caver2_1_2_pymol_plugin/linux_mac
# cp -r Caver2_1_2 Caver2_1_2.py /usr/local/pymol-plugins

Caver2_1_2.pyの編集  

初期化ファイルの/usr/local/pymol-plugins/Caver2_1_2.pyを編集します。
46行目のPYMOL_LOCATION = "directory/where/jar/with/plugin/is/located"をファイルを格納したパスに変更します。

    45 else: #linux:
    46   PYMOL_LOCATION = "/usr/local/pymol-plugins/Caver2_1_2"

PyMOLにインストール  

PyMOLにCaverプラグインを登録します。PyMOLのスタートアップモジュール(/usr/lib/python2.5より下)への書き込みが必要になるのでrootで実行します。

# pymol

起動したらメニューから[Plugin]->[Manage Plugins]->[Install...]を選択するとファイル選択ダイアログが開くので先ほどの/usr/local/pymol-plugins/Caver2_1_2.pyを選択します。インストールが成功したら成功した旨のメッセージが表示されます。
私の環境(Vine 5.2 + PyMOL 1.4.1)ではなぜかファイルが選択できなかったので、ダイアログ中のファイル名フィールドに直接ファイル名を入力してOpenをクリックしました。何でかな・・・
以上でインストールは完了です。

使ってみた  

ちょっとだけ使ってみましたが、使用方法は簡単。

  1. PyMOLを起動
  2. リガンドなどをモデリングしてるなら選択
  3. 選択されているリガンドの中心座標をセット(自動)
  4. 計算

だけです。
実は、リガンド周辺のSurfaceをキレイに表示できるかな?と思って試してみたのですが、私が求めているのとは少し違ったようです・・・
動作確認はVine Linux 5.0 + PyMOL 1.2r2 + Caver 2.0.003で行いました。

引用文献  

外部リンク