FFT -- CCP4 supported program
位相情報つきMTZファイルから電子密度マップを作成します。
PyMOLなどで電子密度の絵を描くときなどに必要です。
使い方
CCP4iから使います。
[Map & Mask Utilities] -> [Run FFT - Create Map]でGUIを開きます。
各項目を指定していきます。とりあえず標準的な使い方。
- [Run FFT] to generate [simple] map
- Output map in [CCP4] format to cover [all atoms in PDB file]
- □ Do peak search of map <-- 使用しない
- □ Plot map sections with [no coordinates] <-- 使用しない
- MTZ in (使用するMTZファイル)
- F1 [FWT], Sigma [Unassigned] <-- 2Fo-Fcの時。Fo-Fcの場合はDELFWTを使う
- PHI [PHWT], Sigma [Unassigned] <-- 2Fo-Fcの時。Fo-Fcの場合はPHDELWTを使う
- PDB file (電子密度でカバーするPDB)
- Map out (出力ファイル。通常拡張子は.mapだが、PyMOLで使う場合.ccp4にしておくとよい)
その他はとりあえずいじらなくても大丈夫だと思います。
注意点
- Output map in...のところでto cover [all atoms in PDB file]を選択していない場合、状況によっては(座標の原点の問題だと思います)、全ての原子がカバーされずにPyMOLで電子密度が表示されないことがあるようです。COOTで表示した場合は、ディフォルトの[asymmetric unit]のままでもちゃんと計算してくれるらしく問題なく表示されました。ここでちょっとハマった・・・
- 2Fo-Fcマップを描くときはFWTとPHWT、Fo-Fcマップを描くときはDELFWとPHDELWTを使用します。なお、3Fo-2Fcとかややこしいのを描く場合はsimple mapではなく[nF1-mF2] mapを選択します。
PyMOL用マップを出力するとき
- 出力ファイルの拡張子は必ず.ccp4にします。
- 分解能によってはメッシュが荒くなってしまいますが、メッシュを細かくして少しでも見栄えをよくしたい場合、Exclude Reflectionsセクション中のResolution less than [69.110]A or grater than [2.301]Aの最高分解能をあげる(例えば、2.3を1.5にする)か、Infrequently Used Optionsセクション中のGrid spacingを指定します。Grid spacingの値は、ログファイル末尾のGrid samplingの値を参考にしてみてください。値を増やせばグリッドが細かくなるはずです。