COOTで行こう!
今、構造解析業界のモデリングプログラムで最もアツい(と勝手に思ってますが)COOTでモデリングをする手順をまとめていきます。しかし、機能が多くCOOTだけでも1冊の本ができるのではないかと思われるほど。扱うのは一部だと思いますが基本がわかれば使いこなすのは難しくありません。 私が普段使っている機能を中心に解説しますので洩れなどあるかもしれませんが、その時はコメントください。試してみます。
COOTの基本
モデリングを行う際には、
- もとになる座標ファイル
- 構造因子ファイル
が必要になります。座標ファイルは当然PDBファイルで、構造因子ファイルはMTZファイルです。
後述すると思いますがCOOT上でREFMACを使うためにはMTZが必須ですが、モデリングをするだけならCCP4形式またはCNS形式*1のマップファイル(電子密度)でも可能です。CNS + COOTで精密化を行う場合は主にこちらを使うことになるでしょう。
- 位相決定後の初期モデル
- モデル修正
- REFMACやCNSなどでの精密化計算
を繰り返すことになります。COOTではモデル修正(場合によってはモデル構築)を行います。
メニュー
バージョンアップをするたびに着々と機能が増えていますが、ウィンドウ上部のメニューで内容を分けると以下のような感じになります。
- File
- ファイルの読み込み、保存。新規なCIFを読み込んだりPDBからPDB IDで構造を取得してきたりします。
- Edit
- 色設定などのパラメータを操作します。
- Calculate
- モデリングする際にメインとなるであろう機能がそろっています。モデル修正から残基のミューテート、分子の重ね合わせまでが集約されています。
- Draw
- 対称分子を発生させたり、画面表示関連の項目です。
- Display Manager
- Display Managerを開きます。
- Measures
- 残基ごとの情報を表示します。温度因子などを変更する場合もこれ。
- Validate
- ラマチャンドランプロットなどの統計情報を表示します。あまり使ったことはありません・・・
- HID
- 操作系の変更だと思われます。使ったことないので不明・・・
- Reset View
- 描画を初期位置に戻します。
- About
- ホームページなどへジャンプします。
- Extensions
- 何でもありの拡張機能が納められています。
つづく