構造解析ことはじめ/03 プログラムのインストール

MOLSCRIPT -- Vine 4, Vine 3, CentOS 5  

GL対応版をビルドする  

MOLSCRIPTをGLオプション付きでコンパイルしてみましょう。GLオプションをつけると、出力する前に視点や拡大率を確認することができます。いろいろライブラリが必要なのでそちらの準備も必要です。
最近は、ほとんどの構造解析プログラムがあっさりインストールできるようになりましたが、GL対応MOLSCRIPTのインストールは相変わらず敷居が高いようです。以前Vine 3.2用に作成したときとインクルードファイルの格納場所を変更しましたが、今回作成したRPMファイルによりVine 3.2,4.0両環境に対応しました(たぶん)。今回確認したところCentOS 5でも問題ないようです。

ライブラリのインストール  

aptでのインストール -- Vine 4, Vine 3.2  

aptでいろいろインストールします。

yum/aptでのインストール -- CentOS5 Vine5  

VineのXOrg-gl-develがlibXmuとlibXextに置き換わっています。

glut-headersのインストール  

GL版MOLSCRIPTのコンパイルにはGLUTのヘッダ(glutbitmap.h)が必要なのですが、Vine、CentOS共にglut-develのrpmでは/usr/include/GL以下に必要なヘッダファイルがコピーされません。それらのファイルをコピーするように修正したrpmを使ってインストールします。

Vine 3.2のみ -- GDライブラリをインストール  

aptでインストールされるGDライブラリはバージョンが古く(2.0.27)、gif関係の関数がない、とエラーが出てMOLSCRIPTのコンパイルに失敗するので、最新の2.0.33をインストールします。aptでGDライブラリをインストールしている場合はアンインストールします。

% tar zxvf gd-2.0.33.tar.gz
% cd gd-2.0.33
% ./configure
% make
# make install

これで/usr/local以下にインストールされるので、/etc/ld.so.confに/usr/local/libを追加してキャッシュを更新します。

/etc/ld.so.conf
/usr/local/lib
/usr/X11R6/lib
/usr/lib

修正した後にキャッシュを更新して確認します。

# ldconfig
# ldconfig -v | grep libgd
libgd.so.2 -> libgd.so.2.0.0

このようにlibgdが認識されていればOK。
以上で準備は完了です。MOLSCRIPTをインストールしましょう。

MOLSCRIPT本体のインストール  

オリジナルのMOLSCRIPTのままではファイル配置と合わないので一部修正したパッチを当てます。 パッチを当てた後ならすんなりコンパイルできるはずです。

コンパイル作業は/usr/local/src以下で行いました。

# cd /usr/local/src
# tar zxvf molscript-2.1.2.tar.gz
# patch -p0 < molscript-vl32and40.patch
# cd molscript-2.1.2
# cp Makefile.complete Makefile
# make

でコンパイル完了。後は環境に合わせてmolscript,molautoをコピーするかシンボリックリンクを張ればOK。/usr/local/bin以下に作成するのがいいでしょう。

# ln -s /usr/local/src/molscript-2.1.2/molscript /usr/local/bin/molscript
# ln -s /usr/local/src/molscript-2.1.2/molauto /usr/local/bin/molauto

マニア用保管庫  

用意したRPMファイルを作成したときに作成したSRPMやSPECファイルです。興味のある方はどうぞ。

glut-headersのSRPMファイル  

Vine 3.2用の古いRPMファイル  

ファイル構成が違います。マニア以外使用禁止!!