もっともっとCOOT 

ここではあまりメインの機能ではないけど、それなりに便利な機能を紹介していきます。例によって古いバージョンでは実装されていない可能性がありますので注意!

クラッシュ時の座標復活  

最近はかなり安定してきましたが、大きなタンパクを扱う場合、まれに何かの拍子にCOOTがコアダンプして強制終了してしまうことがあります。もちろんそのときにセーブしていなかった座標情報は失われます。そのためにはこまめなセーブが有効なのは言うまでもありませんが、もうひとつ復活できる可能性があります。
COOTを起動したディレクトリには自動的にcoot-backupディレクトリが作成されますが、その中に修正直前の座標データが保存されているのです。この保存データは、[ディレクトリ名]_[ファイル名]_[作成日時?]_modification_XX.pdb.gzというファイル名で保存されています。例えば、/home/nobrin/xtal/test.pdbというファイルは_home_nobrin_xtal_test.pdb_Wed_May_27_14:17:53_2009_modification_01.pdb.gzという名前でcoot-backupディレクトリに保存されています。このファイルをコピーしてgunzipで展開すればクラッシュ直前の座標を復活させることができます。
いやー、助かった・・・

分子を現在の中心へ  

リガンドなどの分子を別のファイルから読み込んだ場合、座標系の違いなどで遥かに離れた場所に読み込まれることがあります。思いっきりズームアウトして分子を移動してもいいのですが、これが意外と面倒です。
そんな時に使えるのがMove Molecule Here。現在表示している領域の中心に分子を移動させることができます。例えば、触媒ポケットを見ていて、そこにリガンドを読み込みたい場合などに有効です。

  1. [Calculate] -> [Move Molecule Here...]
  2. 分子選択ダイアログが開きますので移動したい分子を選択してMove Itで移動します

ラマチャンドランプロットの拡大  

[Validate] -> [Ramachandran Plot]で表示されるDynaramaのプロットはプロット上で"+"または"-"で拡大縮小することができます。でも、テンキーの"+"と"-"では機能しないので注意。Kleywegtプロットでも使えるようです。

GUIが実装されていない機能を使う  

メニューに入っていない機能がCOOTにはあるようで、それらはschemeスクリプティングウィンドウから起動します。

SHELXLのlstファイルからDisagreeable restraintsを読む  

Scheme> (read-shelx-lst-file "110518-1.lst" 0)