PCを手に入れる
2009年5月になり、内容が少し古くなってきましたので更新してみます。
解析用のPCと言ってもそんなに大げさなスペックは必要ありません。具体的にどんなものが必要か、って言われると困るのですが、2009年5月現在で考えられる安めでそれなりのスペックを載せておきます。
PCスペック
値段は概算(2009年5月ごろ)。1ヶ月もすればすぐ安くなるでしょう(^^;
周りにハードウェアに詳しい人がいればどのあたりのスペックがいいかを相談してみるといいでしょう。
CPU | Pentium Dual-Core E5200 (2.50GHz)あたりで | 10,000えん |
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RAM | DDR2-800(PC2-6400) 2GB | 8,000えん |
ハードディスク | 500GB | 7,000えん |
ビデオカード | GeForce8400GSあたりで | 5,000えん |
DVI出力x2が欲しいならビデオカードは8600GTぐらい必要になります(まあ10,000えん程度ですが、ファンレスがなかなかないです)。その他、ケース、CD-ROMドライブなどは予算に応じて適当に足します。だいたい上記のスペックでさほど困らないと思います。Pentium Dual-Coreは廉価版という位置づけですが、私はE2160(1.8GHz)で解析していて特にパワー不足は感じませんでした。予算があるならCore2 Duo, Core2 Quadを検討してもいいでしょう。なお、最近のCore2/Pentium Dual-Coreは45nmプロセス対応マザーボードが必要になるので気をつけて下さい。
気を付けること
昔に比べて相性問題というものはあまり発生しないと思いますが、各パーツを選ぶときの指針や注意点などを書いておきます。
CPU
クロック数は高いに越したことはないですが、安いものでもそれなりに使えますので、無理に高いものは必要ありません。また、精密化にCNSをガリガリ使う人はIntelにしておいた方がIntel Compilerの恩恵を受けられるのでハッピーかもしれません(Intel Compiler版CNSはGCC版の3倍程度の処理速度みたいです。体感速度が全然違います)。
なお、最近はマルチコアCPUが主流ですが、CNSをガリガリ使ったり並列でプログラムを流すことが多い人はコア数が多いものがいいでしょう。また、最近発売されたCore i7はCore2と同一クロックでもパフォーマンスが高いので本気サーバを組むとき有効だと思います(CPUソケット,メモリの種類が変わるので流用できないので注意!)。
RAM
もちろん多い方がいいです。1GBでも大丈夫かもしれませんが、モデリングを行うことも考えると2GB程度は積んでおきたいところです。資金に余裕があれば4GB欲しいですが、3GB以上の認識にはLinuxカーネルがPAEに対応している必要があります。
ハードディスク
容量は大きいほどいいですが、共通ストレージなどにイメージを保存するならほとんど要りません。プログラムだけなら80GBぐらいでも十分です(実際は10-20GBも使いません)。まあ、最近は500GBでも10,000えんを切っているようなのでそのぐらいのものがコストパフォーマンスを考えるとお徳かもしれません。
ビデオカード
Linuxで動作実績があるNVIDIAのGeForce系が無難でしょう。8400GSあたりのスペックがあれば十分だと思います。広範囲高分解能の電子密度を描いてモデリングしたいならもっと高速なカードが必要になるかもしれませんが、8400GSのクラスで私が通常モデリングを行う時に困ったことはありません。ただし、仮に上位チップであるQuadroを積んだとしてもどの程度の効果が得られるかは不明です。とりあえず安いのを用意しておいて不満なら交換する、ぐらいの気持ちでもいいでしょう(ビデオカードは特にすぐに値段が下がりますので)。
居室で使うならファンレスがおすすめです。デスク脇に置くと結構うるさいです。なお、ファンレスモデルの場合発熱なども考えると無理せず8400GTあたりがいいでしょう(私はASUS EN8400GS SILENT/HTP/512Mを常用しています)。
ICH8以上のチップセットの落とし穴
ICHとはI/O Contoller Hubの略で、日経パソコン PC onlineによると、
チップセットの構成要素である、サウスブリッジに対する米インテルの呼称。チップそのものの名称として使うこともある。ハードディスクやPCIバスなどを制御する。登場時期や機能によってさまざまな種類がある。なお、CPUやメモリーなどを制御するノースブリッジはMCHと呼ばれる。
とのことです。
最近のマザーボードは安価なものでもICH8以上のチップセットが載っていると思いますが、これが結構曲者です。
ちょっと調べたところによるとパラレルIDEモジュールが組み込まれていないそうで、その代わりにサードパーティーのパラレルIDEモジュールになっているようです。
そのサードパーティー製のチップの種類によってはIDE接続の光学ドライブを認識しません。正確にはLinuxのドライバがないためインストーラが途中でドライブを認識せず、うまくいかないことがあるようです。その時はローカルHDDからやネットワーク経由などでLinuxをインストールしなければならず、結構苦労しますので注意してください。もうしばらくすれば解消されていくとは思いますが・・・
わたしが買ったAOpen EZ-965はICH8ですが、2008年2月の時点ではVine LinuxもFedora Core 8もIDE接続の光学ドライブを認識しませんでした。後日、別のPCにVine 4.2のインストールを試したところ、シリアルATA接続の光学ドライブなら認識しました。今後はIDEよりもシリアルATAのドライブにする方がいいかもしれません。