GROMACSのインストール Vine5  

分子動力学シミュレーション(MD)を行うことのできるGROMACSをインストールしてみます。
とにかく確認する、という状況でインストールしたのであまり細かいところまで突き詰めていませんが、一通りプログラムを使うことができました。
Intel Compiler 11.1と付属のIntel MKL 10.2を使用しました。

準備  

フーリエ変換ライブラリのfftw3のMKLインタフェースのビルド  

Intel MKLに付属のfftwインタフェースライブラリをビルドします。ここで使用するのはFortran用?のfftw3xfです。Intel Compilerのベースディレクトリは/opt/intel/Compiler/11.1/046とします。rootで行います。私の環境では32bitで行いましたが64bitが必要な場合はlib64を指定します。

# cd /opt/intel/Compiler/11.1/046/mkl/interfaces/fftw3xf
# make lib32

これでlibfftw3xf_intel.aが生成されます。実際に使うのはlibfftw3f.aのようなのでシンボリックリンクを張ります。

# ln -s libfftw3xf_intel.a libfftw3f.a

GROMACSのビルドとインストール  

環境変数CC、LIBS、CPPFLAGSおよびLDFLAGSの設定が必要になります。 環境変数は以下の通り。

環境変数
CCicc
LIBS"-lmkl_intel -lmkl_intel_thread -lmkl_core -liomp5 -lpthread"
CPPFLAGS"-I/opt/intel/Compiler/11.1/046/mkl/include/fftw/"
LDFLAGS"-L/opt/intel/Compiler/11.1/046/mkl/lib/32 -L/opt/intel/Compiler/11.1/046/mkl/interfaces/fftw3xf"

環境変数をセットしたら通常通りconfigureします。

% source /opt/intel/Compiler/11.1/046/bin/iccvars.sh ia32   <-- コンパイラにあわせる
% source /opt/intel/Compiler/11.1/046/bin/ifortvars.sh ia32
% tar zxvf gromacs-4.5.4.tar.gz
% cd gromacs-4.5.4
% ./configure --prefix=/usr/local/gromacs-4.5.4
% make -j5   <-- コア数+1ぐらいがちょうどいい
% make install

環境設定  

使用するにはパスを通せばいいようです。

% setenv PATH /usr/local/gromacs-4.5.4/bin:$PATH

これで使用できました。